第7回 薬いらずで認知症は防げる、治せる!(第3回目)

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佐藤 俊彦

2020-05-14

第7回 薬いらずで認知症は防げる、治せる!(第3回目)

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前回に続き、認知症についてお話します。
<参考>
第5回「薬いらずで認知症は防げる、治せる!」(第1回目)(2020.5.8)
第6回「薬いらずで認知症は防げる、治せる!」(第2回目)(2020.5.12)
 

1.早期発見のカギは画像診断

認知症は早期発見・早期治療が重要ですが、「最近、ちょっと変かな?」と認知症の疑いを持ったとき、何科を受診すればよいのか。近年は、物忘れ外来、認知症外来、あるいは老人科、高齢者専門と銘打った専門外来が設置されている医療機関も増えてきました。少しでも異変に気付いたら、早期診断と早期治療に積極的な医療機関を見つけて、いち早く受診することが、認知症を予防できるかできないかの大きな分かれ道となります。
そして、認知症の検査でもっとも効果的で、早期発見のカギとなるのが画像診断です。なぜなら画像診断は、唯一客観的に脳のコンディションをみることができる方法だからです。画像診断には、①PET、②MRI、③SPECTといったものが挙げられます。


①PET
Positron Emission Tomography(陽電子放出断層撮影法)の略で、専用の特殊な薬剤を使用して、組織や細胞の活動状況を画像化する方法。

②MRI
Magnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像)の略で、磁気と電波を利用して、あらゆる断面の画像を得ることができる撮影方法。

③SPECT
Single Photon Emission Computed Tomography(単一光子放射型コンピュータ断層撮影)の略で、専用の特殊な薬剤を使用して、脳の内部の血流状態を画像化する方法。

上記3つそれぞれに長所、短所がありますが、アルツハイマー病など、こと認知症の早期発見では、PETが圧倒的に威力を発揮します。
 

 

2.認知症予防の実践

誰もが認知症にはなりたくないと思っています。
しかし、いくら気をつけていても、65歳以上の約4人に1人が認知症およびMCI(軽度認知障害)になる時代です。「絶対に自分だけは大丈夫」などと言っている場合ではないのです。
認知症予防の実践が必要になってきます。画像診断を適切な頻度で行うことで、いち早く“認知症の芽”を発見することが重要となります。

実践①:症状が出る前に、40~50歳代から脳の検査をする。

MCIは、日常生活に支障がなく、全般的な認知機能も保たれていますが、本人または家族から見て物忘れの訴えがあり、客観的にも記憶障害があるといった状態ですが、脳のPET検査は、理想的にはこうした症状が出現する前から適切な頻度で行うことが望まれます。
つまり、がん検診と同じように、一定年齢(50歳代くらい)になったら、脳の検査も必要だということです。

実践②:運動で脳の動きを活性化する。

近年の研究では、「運動」と「睡眠」が、アルツハイマー病の進行を防いだり、予防につながる、という報告があります。例えば、アルツハイマー病になると、脳の中央に位置する海馬が、加速度的に縮小していきますが、運動をすることによって、その海馬が大きくなることが確認されています。
また、運動をするということは、脳に刺激がいくということなので、脳血流量が増えて栄養も供給されます。それが脳神経細胞を新しくつくったり、働きを活発にしているとも考えられます。
脳にいいのは、ウォーキングや軽いジョギング、サイクリング、エアロバイクなどの有酸素運動です。30分程度の運動を週3~4回、できれば毎日行うことが理想的だと言われています。

実践③:質のよい睡眠で脳内老廃物の排出を促す。

運動と並んで、アルツハイマー病の予防に効果があると考えられているのが睡眠です。
睡眠中の脳内では、記憶の定着・整理をはじめ、トリプトファン(アミノ酸の一種)などの脳に必要な成分を取り込むなど、人間の体にとって必要不可欠な働きが行われています。そうした脳の活動の一つに、老廃物の排出があります。質のよい睡眠をとらないと、日中の活動で生じた脳の老廃物(アミロイドβなど)が脳の中に溜まりやすくなってしまい、アルツハイマー病の発症を促進したり、より悪化させてしまうことになると考えられています。
一般に、高齢になるほど睡眠の質が低下しますが、睡眠の質を改善することが、アルツハイマー病を遠ざけるうえでも、とても重要だということです。

実践④:インスリン値を正常に保つ生活をおくる。

もう一つ、近年注目されているのが、アルツハイマー病と糖尿病の関係です。ここでいう糖尿病とは生活習慣などを原因とするⅡ型糖尿病のこと。その糖尿病が、アルツハイマー病の原因の一つではないか、あるいは症状を悪化させているのではないか、と考えられているのです。ある研究チームの調査によると、糖尿病やその予備軍ともいえる耐糖能異常の人がアルツハイマー病を発症するリスクは、健康な人の4.6倍にものぼるという結果が出ています。最近の研究からは、インスリンの関与が重要視されていて、インスリンによってアルツハイマー病を改善させようという研究が進められています。

以上、これまで3回にわたって、認知症についてお話してきました。
老いは誰にでもやってきます。避けることはできません。そして、誰もが認知症になる可能性があります。特にアルツハイマー病は、認知症の中でも日本人に最も多い原因疾患です。「ボケたかな?」と思ったときはすでに手遅れ、というのが今までの常識だったことは事実です。
しかし、これからは違います。アルツハイマー病は、予防も改善もできる。そんな時代にすでに突入しているのですから。
 

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佐藤 俊彦

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