遺言相続ドットコム運営の事務局です。
こんにちは

今回は、前回に引き続き当サイトでも連載している相続専門税理士田中先生の2冊目の本をレビューしたいと思います。

「お金持ちのための最強の相続」田中誠著

相続は、「あげる側」だけが頑張ってもだめで、「もらう側」とのリレーのようなものだと書かれています。金融機関や不動産屋は駅伝で言えばそこに係る「沿道のヤジ」であり、耳を貸すべきではないとの表現は全くその通りだと思います。そして最強の相続は相続に精通した専門家と出会うことだと書かれています。実際、相続が発生した納税者の方が普段確定申告を頼んでいた会計顧問に相続税の申告を頼んだら、相続税の評価が間違っており、多めの相続税を納付してしまった！というようなケースはゴマンとあり、著者の指摘その通りだと思います。会計業務は内科の業務であり、相続は外科的業務。骨折(相続)した時に、内科に行っても痛み止めはもらえるかもしれませんが、根本的な治療ではないですよね。そんなことに気づかされる本です。

一方で、この本の内容は「ありきたりの内容で中身がない」という批判もあるようですが、実際の田中先生のノウハウを間近で見ている者としては「敢えてノウハウの十分の一くらいしか書いていない」と思います。氷山の一角をちらっとだけ見せてくれたとでもいえばいいのでしょうか。実際のノウハウにはいつも驚かされるばかりです。

非常に読みやすい本ですので、相続に関して初心者の方で銀行や証券会社、不動産屋などから相続の提案を受けた方は一読して損はないと思います。