第2回 さまざまな相続人① 代襲相続人

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千葉 直愛

2018-05-15

第2回 さまざまな相続人① 代襲相続人

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前回の記事(第1回 法定相続人と法定相続分)では、遺言を書かなかった場合に誰が法定相続人になるのかについて、基本的なルールを確認しました。今回からは、誰が法定相続人になるのかについてのルールを、もう少し詳しく確認してきましょう。

代襲相続ってよく聞くけど、何?

 被相続人(亡くなった人)の子供が相続人になることは、皆様ご存知かと思います。

 では、被相続人の子供が、被相続人が死亡する前に死亡していた場合はどうなるのでしょうか?

CASE
Aには長男B、次男C、三男Dがおり、それぞれ結婚して、子どももいるが、長男Bは50歳のときに交通事故で死亡してしまった。Bが死亡した際、Bには長女a、次女bがいた(Aからみると孫)。その後、Aが死亡した。

この場合、Aの孫であるaとbが、Aの子C、Dとともに法定相続人になります。このように相続人の子供が、その相続人に代わって相続をすることを「代襲(だいしゅう)相続」といいます。 

曾孫はどうなるの?玄孫は?

では、孫も先に死亡していた場合はどうなるのでしょうか。
 この場合、孫に子ども(被相続人から見れば曾孫)がいれば、曾孫が被相続人の相続人になります。これを「再代襲相続」といいます。
 ではその先、さらに、玄孫(やしゃご)、来孫(らいそん)、昆孫(こんそん)、仍孫(じょうそん)、雲孫(うんそん)はどうなるのでしょうか?!(笑)
 現実的ではありませんが、代襲相続はずっと続くと考えられています(再々代襲相続、再々々代襲相続、再々々々代襲相続、、、)。超高齢化時代が到来すれば玄孫あたりまではあり得るかもしれませんね。 

兄弟姉妹の子供や孫はどうなるの?

前回の記事で、被相続人に子供がおらず、両親も亡くなっている場合は、第三順位の相続人として被相続人の兄弟姉妹が法定相続人になると説明しました。
 では、次のような場合は誰が相続人になるでしょうか?

CASE
Aには子供がおらず、両親もすでに他界しているが、姉B、妹Cがいる。姉Bは結婚しており息子aがいるが、姉Bは胃がんで早くに亡くなってしまった。その後、Aが死亡した。

この場合、兄弟姉妹の子供も代襲相続をすることが許されていますので、B、Cとともに、aも相続人になります。
 では、aも死亡していたが、aには子供αがいた場合はどうなるのでしょうか?
 この場合、先ほどの子の再代襲相続の話とは異なり、兄弟姉妹については再代襲相続は認められていません(再代襲相続は認められないということです。)。 

以上見てきたとおりですが、代襲相続について簡単にまとめると、「子供はどこまでも代襲相続する。兄弟姉妹は1回しか代襲相続しない(再代襲相続はない)」ということになります。 

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弁護士

京都大学法学部卒
神戸大学法科大学院修了

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