第70回 終活は3つ。まずは遺言を書きましょう

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江幡 吉昭

2021-04-02

第70回 終活は3つ。まずは遺言を書きましょう

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関西ローカルですが、4月のテレビの新番組に終活をテーマに出演させていただくことになりました。そこでテレビ制作会社の方と終活について何回も色々と議論をしていく中で、私自身気になったこと、皆さんに知っていただきたいこと、について話をしたいと思います。

終活とは

まず、終活にはざっくり3つ、することがあります。
①『モノを捨てるなどの断捨離』
②自分が死ぬ前後についてどうしてほしいのかなど『相続に関すること』
③『遺言を書くこと』の3つです。
中でも私は遺言を書くことは必須で一番やってほしいことだと思っています。理由は簡単で『自分にしかできないことであり、かつ生前にしかできないこと』だからです。

死んだ後に遺族がお金を払えば物は処分してもらえます。葬儀に関する細かなこともお金を払えば何とかなります。しかし亡くなった後には遺言は書けませんし、
原則法定相続分以外の分割をしてほしいと考えている場合は遺言を書く必要があります。死後、お金でどうこうできる問題ではないのです。

遺言について法整備が整ってきた

最近遺言が書きやすくなりました。
法整備が整ってきており、自分で書く自筆証書遺言は紛失、改ざん、不発見のリスクがありましたが、昨年9月から法務局で補完してくれるサービスが始まり、上記のリスクがなくなりました。
また今年以降、自分で書いた遺言を特定の人に通知してくれるサービスまで始まります。これはぜひ、使うべき制度だと思います。

遺言は何歳で書くべきか

私は遺言を若いうちに書いたほうが良いと思っています。50歳になったら書くべきだと考えています。理由は「自宅」です。50歳くらいまでに自宅を購入される方が多いように感じていますし、50歳と言う年齢は、あと10年程度で定年が見えてきます。人生の棚卸として、遺言を50歳から書いても良いのではないでしょうか。
ちなみに私は40歳で1度公正証書遺言を作成して、45歳で自筆証書遺言の法務局の保管制度を利用して書き直しました。

遺言のメリット

遺言を書くとメリットがあります。
まず、遺言がないと相続争いが起き、遺族に迷惑を掛ける可能性があります。
そして遺言で自宅など不動産を誰に相続させるかはっきりさせることで、不動産の名義が亡くなった人のまま放置されることを防ぐことが出来ます。
ちなみに不動産の名義変更は放置すると、2023年以降過料を取られることになります。
そして年齢を重ねると遺言を書くのが億劫になります。
理由は死に関することだからです。
ですので、まずは元気なうちに取り組んでいただきたいことだと思います。

遺言を書く上で注意すること

遺言を書く上で、注意したいことがいくつかあります。
第一に日付です。4月吉日などの表現はダメです。必ず令和3年4月2日などの特定の日付を記入してください。
また、共同遺言も禁止されています。共同遺言とは例えば夫婦が同一の1枚の書面で遺言を作成することです。これは無効です。夫婦それぞれ遺言を作成しなければいけません。他にも不動産に関しては登記簿通りに書いたほうが間違いがないです。

終活と一言で言ってもなかなか多岐に渡ります。遺言だけでもこのようになりますので、早めに遺言を書くことを、強くお勧めします。

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江幡 吉昭

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