第30回 デジタル遺品に要注意!

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貞方 大輔

2021-11-09

第30回 デジタル遺品に要注意!

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突然ですが、万が一ご自身が急逝したとき、持っているスマートフォン、タブレット端末、パソコン、そしてその端末の中のデータ、さらにその先にある、例えばクラウドやアカウントなどはどうなっていくのか想像してみてください。

遺族(相続人)はとても困ることに!?

今やほとんどの方が常に持ち歩いているスマートフォンやタブレット端末ですが、どんなデータを保存したり、どんな財産を管理していますか?
私は、子どもとの思い出の写真を保存していますし、大した金額ではありませんが、ビットコインなどの暗号資産の取引や管理を行っています。私にとって、スマートフォンはなくてはならない存在になっています。

そんな中、突然の死を迎えることになったら…
①家族は、スマートフォンのパスコードを知りませんので、端末の中を見ることはできないでしょう。
②幸いにも中を見ることができても、どんなアプリを使い、どんなサービスを受け、どんなネット上の財産を持っているのか、完ぺきに探し出すことは至難の業だと思います。

相続税が課せられるデジタル遺品もある!?

ネット銀行、ネット証券、暗号資産など、今やなんでもネット上で取引ができるようになりました。以前のように、自宅に口座開設の通知や、取引明細書、利用明細書などが郵便で送られてくることはすっかりなくなってしまいました。
通帳や取引明細書といった現物があれば、預金口座や証券口座は、その金融機関に問い合わせて、その存在や残高を確認することは比較的簡単です。
ただ問題は、現物が存在せず、すべてがネット上で管理され、その把握が困難な場合です。
ネット銀行、証券、暗号資産にしても、ほとんどアプリをダウンロードして利用している方が多いでしょうから、そのアプリから辿っていき財産に辿り着くことはできるかもしれません。
ただ、それぞれのアカウントやサービスにはIDやパスワードがあり、すべて同じとは限らないでしょうから、その全容を突き止めるまでには非常に苦労するでしょうし、ときにはお金を支払って調べることにもなるでしょう。

散々調べても結局分からなくて、諦めたとしましょう。
その財産の存在が分からないわけですから、相続税の申告対象財産にはのらないことになります。無事に相続の手続きをすべて終えてひと安心と思っていたところ、税務署から連絡があり、把握できなかった暗号資産やネット口座の存在の指摘を受け、ペナルティー(追徴課税)付きの相続税を納税する羽目になることにもなりかねません。“知らなかった”とか“換金できないものだから”では通用しないのです。
私の妻も、暗号資産のことなどチンプンカンプンなので、私が突然亡くなった際には、とても困るでしょうし、上記のようなリスクも大です。

万が一に備えてできる限りの対策を

対策は人それぞれですが、例として以下のようなことが挙げられます。

①もう使わないサービスやアカウントは早めに解約しましょう。
②不要なアプリも断捨離しましょう。
③可能な範囲で、デジタル財産について家族に伝えておきましょう。
④(もちろん秘密にしておきたいものもあるでしょうから)自分が亡くなったときに、デジタル財産の存在やそのID、パスワードなどを家族が知り得るようにしておきましょう。例えば、遺言(あるいはエンディングノート)に書いておくことです。

家族が困ってしまった、後から追徴課税を支払うことになった、といったトラブルは誰もが避けたいでしょうし、せっかく大切にしてきたデータやネット上の財産が誰にも気付かれることなく闇の中に消え去っていくのも不幸なことです。
そうならないためにも、終活とまでは言わずとも、現代社会に適合した日頃の整理整頓が必要だと思います。

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貞方 大輔

立命館大学卒業後、大手生保を経て、アレース・ファミリーオフィスへ入社。
取締役西日本支社長。
一般社団法人相続終活専門協会 代表理事

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