第24回 相続のよくある間違い

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油良 俊寛

2021-11-12

第24回 相続のよくある間違い

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相続について、よくある間違いをご紹介したいと思います。

間違いあるある第一位は『借金をすれば相続税が減る』という話です。
これは正確に言うと間違いです。
借金をしてその現金で『相続税評価が減る物を買えば』相続税は減りますが、単に借金した
だけでは減りませんのでご注意ください。例えばこういうことです。
相続税が課税されるのは『プラスの財産-マイナスの財産』がプラス(基礎控除以上)のときに課税されます。

例えば、1億円あって借り入れがゼロの方が新たに借り入れを5000万円したとします。
元々は
『プラスの財産1億円-マイナスの財産ゼロ』で正味財産が1億円です。
借り入れすると現金が増えますので
『プラスの財産1億円+借り入れした現金5000万円-マイナスの財産5000万円』で正味財産が1億円のままです。
借り入れしても正味の財産が増減しないことがわかります。

借り入れしたうえで、収益不動産などを買うと
例えば借り入れた5000万円で不動産を買って、相続税評価が70%減の1500万円
だとすると
『プラスの財産1億円+不動産1500万-マイナスの財産5000万円』となり正味の
財産が6500万円となるわけです。先ほど1億円が正味財産だったのに35%減ったことが
分かると思います。

これを相続税に当てはめてみましょう。

仮に、母1人、子供1人のご家庭で2次相続を想定してみましょう。
お母さんの財産が上記の通り1億円だとしますと、お母さんが亡くなったときの相続税は
1220万円です。ところが上記の通り5000万円借り入れして相続税評価が1500万円
となる不動産を5000万円で買ったとすると、相続税は385万円となるのです。
相続税が835万円、69%も減少するのが分かると思います。
効果としてはかなりインパクトがありますよね。

しかし注意しなければいけないのは5000万円借り入れしたという事実です。
借り入れは金利2%で20年元金均等返済で借りたとすると、20年で1000万円利息を返済
することになります。
(元利合計6000万円です)835万円の税効果はありますが、1000万円の支払利息合計となる
わけなので、トータルは損になります。よって収益不動産を買う必要があるということなのです。
例えば5000万円で購入したアパートを人に貸して年間の収益が毎月15万円×12か月だとすると
20年間の収益合計が3600万円になりますので、税効果と家賃収入が支払利息を上回りますので、
不動産を買った意味が出てきます。もちろんこの計算には固定資産税や修繕費、
その他所得税もかかってきますのでもう少し利益は減りますが、効果がでることがわかります。

注意しなければいけないこととして、不動産は日々劣化していきますし、
必ずしも20年間満室であり続けるということはあり得ません。
上記3600万円は必ず得られるわけではないですし、ある程度減少するように
シミュレーションしたうえで計画をしなければいけませんのでご注意ください。
とはいえ、大きな効果は出ますのであくまで『投資としての側面』『税金対策としての側面』
この両面に関して目を配って対策を取ってもらえればと思います。

油良 俊寛 イメージ

油良 俊寛

監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)にて東証1部上場の大手商社などの金融商品取引法監査に従事
税理士法人ゆびすいにて相続税、法人税、所得税など各種税務案件に従事
2017年アステルフォース税理士事務所を開設、資産税を中心に活動し現在に至る
株式会社アレース・ホールディングス取締役

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