第4回 離婚したいけど、出来ないケースとは?

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貞方 大輔

2020-07-31

第4回 離婚したいけど、出来ないケースとは?

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事例①「次男の嫁が家を出て行ったきりどこにいるのか分からず、一切連絡が取れない・・・」
事例②「妻とは数年前から別居中だが、離婚に応じてくれない(多額の手切れ金を要求してくる)・・・」

このように、離婚をしたいけどできない(応じてもらえない)ケースもたくさん寄せられるご相談の中にはよくあります。

事例①のケースは、「行方不明で連絡がとれない」
次男夫婦と同居するために二世帯住宅(土地も含む)を購入。ローンや先々のこと(相続など)も考えて父親と次男の共有名義で購入。所有権は2分の1ずつ。
しかし、数年後、突然次男の嫁が家を出ていき、その後音信不通に。どこにいるのかも分からない。
万が一、この状況で次男が亡くなるようなことがあれば、自宅(2分の1の所有権)を嫁が相続することになってしまうかもしれない。そんなことは絶対にあってはならない!

事例②のケースは、「所在ははっきりいているが、離婚に応じてくれない」
夫と幼い子どもを置いて、妻が突然家を出て行った。居場所は分かっているが、離婚の条件として、多額の手切れ金を要求してくる。
これまで離婚調停に臨んだことはあるが、妻が何をしてくるか分からないし、子どもにも精神的な被害が及ぶ可能性もあったため断念。
妻には絶対に自分の財産を渡したくない!もちろん手切れ金も払いたくない。

(補足)
上記の事例において、結婚後の同居期間が短く、別居期間が長いと離婚が認められるケースもありますし、所在不明の嫁を探すために探偵を雇うといった手段もありますが、ここでは割愛します。

「相続させたくない!」 切実な思い

このような事例でほぼ共通して出てくる問題が、“妻や嫁に一切相続させたくない”という切実な思いです。
いろいろな事情がある(妻・嫁側の言い分もある)とはいえ、その思いは当然と言えば当然です。
「何か良い手段はありませんか?」
そんなご相談をよく受けます。

「やはり遺言でしょうか?全財産を子に相続させると書けば大丈夫ですか?」
答えは「NO」。
遺言も効果的ではありますが、妻や嫁には“遺留分”があるため完璧ではありません。
全財産を子に相続させる旨の遺言を書いても、妻や嫁が遺留分を請求してきた場合、応じる(支払う)必要が出ていきます。

夫婦関係が継続している間は、たとえ長年別居していても、どうしても法律上の扶養義務等が認められることになりますので、協議離婚する(事例②なら不本意ながら手切れ金を払う)にせよ、調停または裁判離婚するにせよ、離婚することが確実な手段といえます。
しかしながら、中には離婚に至ることができない事情もあるでしょう。

「相続廃除」や「相続欠格」が成立するケース

そこで、妻や嫁から相続権をはく奪する制度として、相続廃除や相続欠格があります。
それぞれの詳細についてはここでは割愛しますが、それらが認められるためには、相続廃除については、被相続人(=事例でいえば夫)への虐待、重大な侮辱、その他の著しい非行など、相続欠格については、被相続人や他の相続人の生命を侵害する行為(殺人行為など)や被相続人を騙したり脅して遺言に関与する行為(作成、変更、撤回など)といった理由・要件が必要になります。
「そんな明確な理由もない・・・」となれば他の手段を検討するしかありません。

確実な相続対策が必要!

▽事例①「行方不明で連絡がとれない」ケースの対処法
●「どうしても自宅を嫁に渡したくない」のであれば、自宅を売却して、父親単独名義で自宅を再購入する。または賃貸物件に住む。
●次男の所有権を贈与や譲渡する(ただし、この場合 不動産取得税や登録免許税など負担も大きいのでおススメはしません)なりで、共有名義を解消。もちろん、これには次男の同意が大前提です。そして、父親の単独名義にしたのならば、次男以外に相続させる旨の遺言を作ります。

▽事例②「所在ははっきりしているが、離婚に応じない」ケースの対処法
●生前に子どもに贈与していく(※いずれ妻に渡ってしまうリスクがあります)
●認知症や意思能力が無くなったときに備えて、親族などと任意後見契約を結んでおくなど
※自宅など不動産がある場合は事例①の対策も必要になります

これらの事例はあくまで一例であり、置かれた家庭環境や家族構成によって、取りうる手段も様々です。
何もしないのはもちろん、よく検討しないまま動いてしまうと、取り返しのつかない結果に陥ってしまうことにもなりかねません。
“間に合わない”という事態にもならないよう、元気なうち、早い段階から、相続対策の専門家に相談することをオススメします。

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貞方 大輔

立命館大学卒業後、大手生保を経て、アレース・ファミリーオフィスへ入社。取締役西日本支社長。

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