第3回 収益不動産(賃貸物件)の法人化

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田中 誠

2018-05-14

第3回 収益不動産(賃貸物件)の法人化

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収益不動産を保有されている方や地主の方の多くが「個人で収益を得るのではなく、法人で収益を得た方が税務的に得になる」という話を聞いたことがあるのではないでしょうか?今回は、そういった個人で収益不動産を保有されている方が、資産管理会社を設立し不動産を法人化するにあたり、注意しなければならないポイントをお話したいと思います。

1.不動産管理の法人化

子供が管理法人を設立し、親所有のアパートを、法人が管理受託することにより、家賃収入の20%の管理料を受け取る、または元の家賃の80%で法人が借上げ転貸する方法があります。
 この20%の差益を子供の役員給与等とすれば、親の所得を子供へ分散することにより、所得税の節税となります。
 ただし、外部の管理会社に委託すれば、管理料の一般の相場は家賃の5-10%程度です。
 もし税務調査があり、「管理料は管理実態に合わせなさい」と指導されますと、管理委託で5%、借上げ転貸で10%の一般の相場とされ、課税されることとなりますのでご注意ください。

2.建物を法人で所有する法人化

上記の管理会社形態では、管理料は少額にて節税効果も限定されます。
 そこで建物を法人名義にします、建物所有会社形態です。

(1)例えば、賃貸収入が年間1億円、当初の建築費は10億円、現在の帳簿価格3億円の賃貸オフィスビルとします。
①子供が法人を設立し、親所有の賃貸オフィスビル建物部分を3億円(帳簿価格)で買い取ります。
帳簿価格売買なら時価での売買とされ親の譲渡益は0となり、所得税や贈与税はかかりません。
(ただし、消費税、登録免許税、不動産取得税は、かかります。)
法人が買い取る資金は、銀行借入や親からの借入とし、賃貸収入で分割返済とすることも可能です。
②売買で、建物を法人所有とすることにより、年間1億円の賃貸収入は法人のものとなり、子供が法人から役員給与等を受け取ります。
③売買するのは建物だけです。土地は親所有のままです。
法人から親に支払う借地代は、使用貸借でもよいのですが、無償返還の届出書を提出し、固定資産税額の3倍程の地代とすることもできます。
これにより、親の相続時の土地評価が、8割の評価に下がりますので所得税・法人税対策だけでなく、相続税の節税にもつながります。

(2)相続税対策かつ所得税分散効果
①親のメリット、年間1億円の賃貸収入がなくなり、所得税は低くなる、また、相続財産が増大しない。
②子供のメリット、法人に賃貸収入が入ることにより、所得分散となる、また、将来の相続税納税資金準備となる。
③デメリット、親に売買代金3億円が入り一時的に相続財産が増加する、建築費の借入があれば銀行との借り換え交渉等が必要となる。

 以上、いずれの場合も、法人を作ること自体は難しくありませんが、個人、法人の税金、相続対策とも複雑に絡んでいきますので、不動産と税金に詳しい専門家に相談されてから実行されることをお勧めします。
 

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田中 誠

株式会社タクトコンサルティング入社
税理士法人タクトコンサルティング代表社員就任
平成23年 税理士法人エクラコンサルティング/株式会社エクラコンサルティングを設立
~現在に至る

アーレスリアルエステート

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