第49回 遺言・相続 Q&A

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貞方 大輔

2022-06-10

第49回 遺言・相続 Q&A

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遺言・相続に関する身近なQ&Aをご紹介します

Q&Aその①:半血兄弟(異母・異父兄弟)にも相続分はある?

父(母)は再婚で、先妻(先夫)との間に子ども(※)がいるけど、相続する権利はあるの?
(※)異父母きょうだい、半血きょうだいといいます。

親が再婚で、先妻・先夫との間に子どもがいる場合で、親の相続が発生した場合、先妻・先夫との子、後妻・後夫の子、ともに親の相続人になります。なお、その法定相続分にも違いはありません。

親が再婚であることを知らないまま、親の相続が発生した後、相続人は自分たちきょうだいだけだと思っていたところ、実は親が再婚で、先の配偶者との間に子どもがいた、ということを後になって知る、というケースがたまにあります。(しかも、その子にも同じように相続する権利があることを知り、ショックを受ける方も…)

また、亡くなった親の預貯金口座の払い戻しや自宅などの不動産を名義変更する際には、遺産分割協議書といった必要書類に、すべての相続人の署名捺印(実印)が必要となり、先の配偶者との子の居場所を探すことから始めて、見つかったら連絡を取り、遺産分割協議を進めていく必要があるのです。
心身ともに疲れ果ててしまうことも想像に難くないですよね。

離婚・再婚も当たり前の時代ですので、今後、「会ったこともない、あるいは存在すらしなかった異父母きょうだいがいる(いた)」ということも当然に出てくるでしょう。

“半血きょうだい間”の相続についても見ておきましょう。
例えば、皆さんが長男・長女だとします。さらに実の弟、つまり父母の双方を同じくする弟が一人いたとします。その弟が亡くなりました。弟には配偶者も子どももおらず、両親もすでに他界。相続人はきょうだいである皆さんです。
一方で、母親が再婚で、先夫との間に子どもが一人いたとします。いわゆる異父きょうだい。
となると、その子も半血きょうだいとして、相続する権利があります。
なお、半血きょうだいの相続分は、父母の双方を同じくするきょうだいの2分の1と定められています。今回のケースで見ると、皆さんが3分の2、異父きょうだいが3分の1、という相続分になります。

このような場合、遺言がとても重要な役割を果たします。
というのも、きょうだいには遺留分(相続財産を最低限取得する権利)がないからです。
上記の例で、皆さんの弟が遺言を書いて、すべての財産を皆さんに相続させる、としていれば、(半血)きょうだいには遺留分がないので、その遺言のとおり、すべての遺産を皆さんが取得することになります。揉めることもありません(揉めたとしても決着する)。

Q&Aその②:遺言があるかも?と思ったら

もしかしたら遺言があるかも(あるはずだ)…

そう思ったときは、遺言を探す必要があります。
遺言は、公正証書遺言か自筆証書遺言で作成されることがほとんどです。(秘密証書遺言は非常に少ない。)

自筆証書遺言は、令和2年7月から、法務局での保管制度が始まりましたが、自宅や貸金庫など自分自身で保管されている方もまだまだ多いでしょう。
自筆証書遺言であれば、自宅の中(特に亡くなった人の部屋の中)を探したり、法務局に保管されていないか確認したり、あるいは誰かに預けていないかを調べることになりますが、そもそも存在するかどうかも分からないわけですので、途方もない作業になりかねません。

一方、公正証書遺言であれば、原本は遺言を作成した公証役場で保管されています。(相続人が公証役場に遺言の有無を確認をしない限り、その遺言もお蔵入りすることになる可能性はありますが…)公証役場には「遺言検索システム」があり、全国どこの公証役場でも利用でき、遺言の存在を確認することができます。例えば、遠方で暮らす皆さんの親が亡くなったとします。親が公正証書遺言を作成しているかもしれないと思ったら、皆さんが暮らす最寄りの公証役場に出向き、「遺言検索システム」を利用して遺言の検索をすれば、遺言の存在の有無を知ることができるのです。

ただし、遺言検索システムで遺言の存在は確認できますが、その遺言の内容までは確認することができません。遺言の内容を確認するには、遺言を作成した公証役場に対して、原本の閲覧、あるいは謄本の交付の請求をおこなう必要があります。

争う族になる、ならないに関わらず、亡くなった方がせっかく公正証書遺言を作成しているかもしれませんので、相続発生の際は念のため「遺言検索システム」で確認してみるのも良いかもしれません。
公正証書遺言の検索自体は無料です。

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貞方 大輔

立命館大学卒業後、大手生保を経て、アレース・ファミリーオフィスへ入社。
一般社団法人相続終活専門協会 代表理事

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