第31回 年末といえば生前贈与の季節

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貞方 大輔

2021-11-26

第31回 年末といえば生前贈与の季節

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2021年も残すところ1か月あまりとなりました。1年はあっという間ですね。
さて、年末といえば生前贈与の季節です。
贈与税は1月1日から12月31日までの1年間の贈与に対して課せられるものであり、贈与税の非課税枠110万円もこの1年間で判断されます。
この時期は、親や祖父母が、今年子どもや孫にお金を贈与するかどうかを決める最後のタイミングなのです。

生前贈与のポイント

①現行制度では、年間110万円までの贈与は非課税(暦年贈与)。
②110万円を超える贈与を受けた人は、翌年の確定申告で贈与税の申告・納税をしなければならない。
③来年以降の生前贈与はどうなるか分からない。110万円の非課税枠がなくなるかも?よって、今年の生前贈与は110万円にこだわらず、310万円、510万円くらいまで増やす検討を!資産をお持ちの方は、贈与税を納めてでも贈与しておいた方が結果的に相続税を含めた税金負担が軽くなることも。贈与税の税率は意外と低いのです!さらに、贈与する相手も息子の嫁、娘の婿、甥姪などに広げて検討するのもよし。

生前贈与は何で贈与するのがいい?

第31回 年末といえば生前贈与の季節の画像

110万円までの贈与は贈与税が非課税のため、親や祖父母は、その範囲内で子どもや孫に贈与しようと考えます。
よくある質問として「現金と不動産、生前贈与するにはどちらがいいのか?」とか「不動産を生前贈与するのはどうか?」というものがあります。現金と不動産どちらがいいのか見てみましょう。以下の表をご覧ください。

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上表でお分かりかと思いますが、不動産で贈与を受けると贈与税以外にも登録免許税と不動産取得税が合わせて5%もかかります。贈与するたびに毎年課税されます。また、司法書士に登記を依頼する場合、その報酬も都度必要になります。
一方、相続の場合、不動産取得税はかかりませんし、登録免許税も0.4%なので、贈与の場合と比べて10分の1以下の税金で済みます。よって、多くの方は、生前贈与では不動産ではなく、現金を動かすわけです。

また、不動産は生前贈与しなくても、相続発生時に小規模宅地等の特例など、相続税が軽くなる特例が用意されており、あえて生前に動かすメリットはありません。(資産管理会社をお持ちのような地主さんは別ですが。)
現預金を贈与してもらった子どもや孫は、貯蓄するもよし、学費や生活費に充てるもよし、生命保険にするもよし、その他リフォームなどに使うなど、様々な方法で有効活用するといいでしょう。

親からお金を借りてローンの返済!?

もう一つ、よくある質問として、「贈与ではなく、親からお金を借りて自分(子ども)の住宅ローンを返済しようと思うのですが?」というものです。これも必ずしもお得とはいえません。親の“貸付金(親が子どもにお金を貸したということ)”は、親の相続が発生したとき(亡くなったとき)に、プラスの財産として相続税の課税対象になります。親子間であろうと立派な債権(プラスの財産)です。親の資産が、現預金から“貸付債権”にカタチが変わっただけです。
それならば、そのお金を生前贈与して、親の財産を減らした方がいいでしょう。それを元手に住宅ローンの返済をするなりして有効活用すればいいのです。

お金は何にでも形を変えることができます。不動産を動かすのは相続時を大前提にして、現預金の贈与で、有効活用の選択肢を増やす方が効果的でしょう。

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貞方 大輔

立命館大学卒業後、大手生保を経て、アレース・ファミリーオフィスへ入社。
取締役西日本支社長。
一般社団法人相続終活専門協会 代表理事

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