第6回 遺産分割、相続手続きはお早めに!

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貞方 大輔

2020-09-08

第6回 遺産分割、相続手続きはお早めに!

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相続が発生したら、“相続発生日時点”の財産評価に基づいて、相続税の申告・納税をすることになります。
預貯金、不動産、生命保険、上場株式や投資信託など財産の種類は様々ですが、特に上場株式の株価や投資信託の基準価格は日々変動しており、時には大きく上下することもあります。

例えば、半年前に相続が発生(被相続人が死亡)したとします。相続人は子が一人。
被相続人は証券会社に上場株式口座や投資信託口座にかなりの資産を保有していました。
その相続税評価額(※)は3,000万円。

(※)上場株式や上場投資信託の相続税評価額は以下の4つのうち最も低い価額となります。
・相続が発生した日の最終価格
・相続が発生した月の最終価格の平均額
・相続が発生した月の前月の最終価格の平均額
・相続が発生した月の前々月の最終価格の平均額
上場投資信託以外の投資信託(MRF等)はざっくり言うと「1口あたりの基準価格×口数」(その他、未収分配金や源泉所得税・住民税などの精算も必要ですがここでは割愛します)などの方法によって相続税評価額を計算します。なお、証券会社に相続発生日時点の残高証明書を発行してもらうと上記4つの価額や基準価格・口数などを簡単に確認することができます。

一方、相続人である子は多忙で、かつ相続に関する知識も乏しく、相続の手続きはもちろん、証券会社への死亡(相続発生)連絡すらしないまま半年が経ちました。
そんな中、例えば新型コロナウイルス感染拡大、経済不安、保有銘柄企業の不祥事といった突発的な事態が起こったとします。相続発生後から株価や基準価格は大きく下落。今や時価額は3分の2の2,000万円にまで下落してしまいました。「こんなに下落なんて…もっと早く相続手続きを終えて、売却しておけばよかった…」と思っても後の祭り。

上場株式や投資信託の口座は売却(現金化)するか、名義変更して継続するかを選択しなければなりませんが、時間だけが無意味に過ぎてしまうと、上記のように価格が下落した場合に手元に残るのはそのときの時価額(2,000万円)です。半年前までは3,000万円近い時価があって、その相続税評価額に基づいて相続税を納税したにも関わらず、手元に残ったのは2,000万円。上記例ほど金額が大きくないにしても、数万、数十万、数百万円の損を受け入れることができるかどうか(その人の価値観にもよりますが)。

せっかく被相続人の方が遺してくれた財産ですから、口座を引き継ぎ、価格が戻ってくる(上昇してくる)まで保有し続けてみるのも一つですし、損を受け入れてきっぱり売却するのも一つ。ただ、一つ言えることは、遺産分割や必要な相続手続きがズルズル遅れてしまうと良いことは何一つないということ。必要十分な判断が下せなくなったり、「もっと早くやっておけばよかった…」という後悔だけが大きくなります。
今回は上場株式や投資信託を例に出しましたが、現実に起こったこの半年以上もの新型コロナウイルスの影響で実際にこのような経験、思いをされた方が多いのも事実です。
逆に、幸いにも時価が上昇していたとしても、利益を確定させて売却するのか、さらなる上昇に期待して継続するのかを検討することになります。どちらにしても口座を継続するのかやめるのか判断することになりますが、自分で判断できないときには、利害関係がなく、中立的な立場でアドバイスしてくれる専門家の存在が大切になってきます。財産は株式や投資信託だけではありませんし、相続ではその他にもやらなくてはならないこと、集めなければならない書類がたくさんあります。そのご家族の相続をしっかり把握し、迅速・適切な判断、アドバイス、サポートをしてくれる専門家を早い段階から見つけておきたいですね。

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貞方 大輔

立命館大学卒業後、大手生保を経て、アレース・ファミリーオフィスへ入社。取締役西日本支社長。

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