第22回 教育資金一括贈与が見直されました

田中 誠

2019-05-24

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「30歳未満の子や孫に対して、教育資金をまとめて贈与する場合」は最大1500万円まで贈与税が非課税となる「教育資金の一括贈与非課税措置」の制度はご存じかと思いますが、2019年税制改正で、以下のとおり見直されました。
 
①受贈者(子や孫)の所得制限
 2019年4月以降の贈与から、贈与を受ける子や孫に所得制限を設け、前年の合計所得が1000万円を超える場合は、非課税の適用が受けられなくなります。
 つまり、年収の高い社会人は対象外となりました。
 
②23歳以上は習い事が対象外
 2019年7月以降の贈与から、教育資金の範囲について、学習塾やピアノ、スイミングスクールなど学校以外に対して支払われる習い事の金銭(500万円が限度)を子や孫が23歳になって以降に受け取る場合、非課税の対象から除かれることになります。
 つまり、大学を卒業する年齢以降では習い事は対象外となりました。
 
③相続前3年以内の贈与の持ち戻し
 これには特に注意が必要ですが、2019年4月以降に贈与者(祖父母・親)が死亡した場合、死亡前3年間に贈与した財産のうち、教育費に使わずに残っている分があるときは、相続財産に加算されて課税されることになりました。
 
 ただし、贈与者が死亡の日に、受贈者が以下の場合は除きます。
  a.23歳未満の場合
  b.学校等に在学中の場合
  c.教育訓練給付金の支給対象となる教育訓練を受講している場合
 
 多くの場合、a.またはb.に該当するので、結果的には相続財産に加算されることは少ないと思いますが、必要以上の贈与には注意が必要となります。
 
  なお、教育資金の一括贈与のほかにも、「20歳以上50歳未満の子または孫に対して、結婚・子育て資金をまとめて贈与する場合」は最大1000万円まで贈与税が非課税となる「結婚・子育て資金の一括贈与非課税措置」の制度もありますが、この制度についても、教育資金と同様、受け取る子や孫の前年の合計所得が1000万円を超える場合は適用対象外とする所得制限が設けられました。
 
  以上の見直しがなされましたが、引き続き非課税枠が大きく、相続対策としても有効な制度と言えます。一方、教育資金は使用用途も限られており、手続きの利便性(一括贈与は少々手間がかかります)からも、110万円以内の暦年贈与を選択するなど、“計画的な”制度活用をしたいものですね。

田中 誠

長野県生まれ
横浜国立大学経営学部卒業

アーレスリアルエステート

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