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ア行

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遺言(いごん)

「遺言」は、一般的には「ゆいごん」と読まれることも多いですが、法律上は「いごん」と読みます。被相続人の最終の意思表示のことであり、自分の死後に生じる財産の処分等をある程度、自身の意に沿った形で相続人に配分することが可能です。
また、遺言を作成することにより、相続人間での争い(いわゆる争う族)を予防または軽減させることができる方法でもあります。

争続・争族

遺産相続に際し親族間に発生する紛争を指します。
一般的には遺産争いという表現が正しいのかもしれませんが、最近では「争続」とか「争族」などと呼ばれています。
当ホームページでも別途コラム等で記載しておりますのでご参照ください。

遺言事項

遺言書に記載することによって遺言としての法的効力が認められる事項のこと。
遺言書に記載をしておけば、なんでも法的な拘束力が発生するというわけではありません。
遺言としての法的効力が生ずる事項は、以下の通り限定されています。

1.財産に関する遺言事項
財産に関する遺言事項としては以下の通りです。
•祭祀主催者の指定(民法897条1項ただし書)
•相続分の指定・指定の委託(民法902条)
•遺産分割方法の指定・指定の委託(民法908条)
•特別受益の持戻しの免除(民法903条3項)
•相続人相互間の担保責任の指定(民法914条)
•遺贈(民法964条)
•遺留分減殺方法の指定(民法1034条ただし書)
•一般財団法人の設立・財産の拠出(一般法人法152条2項等)
•生命保険受取人の変更(保険法44条1項)
•信託の設定(信託法3条2号)
•「相続させる」旨の遺言(解釈)

2.身分関係に関する遺言事項
身分関係に関する遺言事項としては以下があります。
•遺言認知(民法781条2項)
•未成年後見人の指定・未成年後見監督人の指定(民法839条1項等)
•推定相続人の遺言廃除・取消し(民法893条等)

3.遺言の執行に関する遺言事項
遺言執行に関する遺言事項としては以下があります。
•遺言執行者の指定・指定の委託(民法1006条1項)
※前記のような法定遺言事項に当たるものでなければ、仮に遺言書に記載をしたとしても、遺言としての法的効力は生じないことになります。

遺言の執行

遺言を実現する行為のことをさします。遺言執行が必要となる場合は、例えば不動産移転登記。他には遺言で子を認知した場合(遺言認知)などです。

遺言執行者

遺言を実現するために、遺言を執行する人のことを指します。
自己の遺言をより確実に実現してもらえるように、遺言者は、遺言執行者を任意で指定することができます。遺言執行者が指定されている場合、相続が開始すると、その遺言執行者が、遺言の執行を行います。遺言執行者を選任しておけば、遺言の内容が実現される可能性が高まるでしょう。

遺言代用信託

遺言と同等か若しくはそれ以上の効果が期待できる信託スキームです。委託者が生存中の当初は、自らを受益者として信託契約の効力を発生させ、委託者が死亡した時に、指定した者(特定の相続人等)に、信託の受益権を承継させるというものです。
具体的には、委託者本人が自身の財産を信託して、生存中は本人を受益者とし、相続発生後は、本人の配偶者や子供などを受益者と定めることによって、本人が亡くなった後における財産の分配を信託によって実現しようとするものです。
一見、遺言と変わらないように思えますが、遺言代用信託では信託契約締結時に信託財産を受託者名義に移転することがポイントになります。遺言では日付が新しいものが有効となるために遺言の乱発になる恐れがありますが、遺言代用信託の場合はその信託財産は受託者名義に移転するために、あたかも財産を担保に入れて遺言を書くような効果があるために、遺言の乱発や偽造などを防げることができるために遺言よりも確実性があるかもしれません。

遺贈

法定相続人以外に相続財産を承継させること。

遺産

相続財産のこと。相続が開始されると、被相続人に帰属していた一切の権利義務が、相続人に包括的に承継されます。この相続によって相続人に承継される権利義務の一切のことを「遺産」もしくは相続財産と呼びます。
相続財産は、形のある財産に限らず、被相続人が有していたある特定の地位なども相続財産に含まれます。
例えば、契約における一方当事者たる地位や契約の解除権者たる地位なども、相続財産に含まれます。
またプラスの財産(資産)だけでなく、マイナスの財産(負債)も含まれます。
ただし、例外もあります。たとえば被相続人の一身に専属していた権利義務や生命保険の保険金等です。

遺産相続

被相続人が死亡した場合に、その被相続人の権利義務を相続人に包括的に承継させることを指します。「ある人の死をきっかけとして、その人が有していた財産や負債等が特定の親族へと移転する」ということです。

遺産分割協議

遺産(相続財産)についてどのように分けるのかを取り決めることをさします。遺産分割の手続としては、遺産分割の「協議」「調停」「審判」の3つがあります。
遺産分割協議とは、裁判外において相続人間で話し合って相続分等を取り決めるという手続です。他方、調停や審判は、家庭裁判所における裁判手続です。遺産分割協議で遺産分割をすることを「協議分割」といいます。

遺産分割審判

遺産分割審判は、家庭裁判所の裁判(家事審判)手続です。協議や調停と異なり、家庭裁判所の裁判官が、審判という決定をもって、遺産分割方法を決めるという手続。遺産分割審判で遺産分割をすることを「審判分割」とよびます。通常遺産分割は、まず協議を行い、それが調わなかった場合に裁判手続を利用しますが、遺産分割の裁判手続には、いきなり遺産分割審判を申し立てた場合でも、職権で調停に付されるというのが、一般的。審判分割では、具体的相続分に即した共同相続人の間の均衡を考慮して、相続分に従った分割が行われなければならないとされています。
要は、遺産分割審判で認められるのは、遺言または法定相続分に基づく遺産分割です。ただし、もちろん、調停において合意に至っている事項や、特別受益や寄与分などの法的主張は取り入れられます。

遺産分割調停

家庭裁判所によって選任された調停委員を間に入れて、相続人間で話し合いをする手続。
遺産分割協議の場合は、相続人だけで話し合いをするのが通常ですが、場合によっては冷静な話し合いができず、話がまとまらないということもあります。一方、調停の場合には、まったくの第三者である調停委員が間に入って話を進めていくため、協議の場合よりも、客観的な話し合いや解決が可能です。
また、話し合いで合意形成していくため、遺産分割協議の場合と同様、遺言がある場合であっても、遺言と異なる遺産分割をすることも可能となります。
遺産分割調停で話がまとまった場合、裁判所によって調停調書が作成されます。この調停調書は、債務名義としての効力を有しています。

遺留分

法定相続人(兄弟姉妹を除く。)に対して、遺言によっても侵し得ない相続財産に対する最低限度の取り分を確保しています。この最低限度の取り分のことを指します。
※なお、法定相続人であっても、「兄弟姉妹」には遺留分は認められておらず、遺留分が認められる法定相続人とは、「子」「直系尊属」「配偶者」だけであるということには注意が必要です。
具体的な遺留分は
•直系尊属のみが法定相続人である場合には、相続財産の3分の1
•上記以外の場合には、相続財産の2分の1

遺留分減殺請求

法定相続分よりも多くの財産を承継している法定相続人に対して、遺留分に当たる部分を渡すように請求すること。

遺留分権利者

遺留分が認められ、減殺請求をすることができる権利を持っている人のこと。
兄弟姉妹を除く法定相続人(子・直系尊属・配偶者)
兄弟姉妹を除く法定相続人の代襲相続人
上記遺留分権利者からの承継人
さらに、この兄弟姉妹を除く法定相続人の代襲相続人も、遺留分権利者となることができます。
他方、代襲相続人が行使できる遺留分減殺請求権は、あくまで被代襲者である法定相続人の権利がもとですので、兄弟姉妹が遺留分権利者とならないので、その代襲者も遺留分権利者になることはできません。
なお、被代襲者である法定相続人が遺留分を放棄した場合には、代襲者も遺留分減殺請求をすることはできません。

遺留分義務者

遺留分を侵害しているために減殺請求に応じなければならない人のこと。

遺留分放棄

相続開始前(被相続人の生存中)における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を得なければできず、遺留分権利者であっても相続開始前には自由に遺留分の放棄は行えないことになっています。この理由は遺留分の放棄を無制限に認めてしまうと、被相続人が、遺留分権利者に対して、遺留分放棄を強要する事態が起こるおそれがあるからです。
もっとも、遺留分の放棄はあくまで遺留分を放棄しただけであって、相続放棄をしたわけではありません。
したがって、相続を受けることはできます。もちろん、他の相続人の相続分が増えるわけでもありません。なお、遺留分放棄者が被代襲者である場合、その代襲相続人も、やはり遺留分減殺請求をすることはできなくなります。
最後に、相続開始後については、遺留分権利者は、家庭裁判所の許可は不要で、自由に遺留分を放棄できます。

姻族

姻族(いんぞく)とは、一方の配偶者と、他方の配偶者の血族との間の関係のことをいい、例えば、妻と夫の父母などは姻族となります。

カ行

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貸家建付地(かしやたてつけち)

貸家建付地とは、貸家の目的とされている宅地、すなわち、所有する土地に建築した家屋を他に貸し付けている場合の、その土地のことを指します。

家族法(相続法)

家族法や相続法というのは、あくまで民法のうちの一部分(相続法はさらに家族法のうちの一部分です。)のことを指しています。家族法や相続法といった個別の法律があるわけではありません。遺産相続の基本的なルールを規律する法律は、民法ですが、財産に関する規定の部分のことを「財産法」、家族関係に関する規定の部分のことを「家族法」と呼ぶことがあります。
更に、家族法には、離婚など親族関係について定める規定と遺産相続について定める規定があり、親族関係に関する規定の部分のことを「親族法」、遺産相続に関する規定の部分のことを「相続法」といいます。

基礎控除額

相続税の基礎控除額とは、被相続人が遺した全財産(相続財産)のうち、この額までなら相続税はかからない、という非課税枠のことを指します。

血族

血族とは、血縁関係にある人のことをいい、一般的にいわれる「血縁者」のことを指しています。なお、養子など生物学的に血縁関係にない血族を法定血族とよびます。

協議分割(遺産分割協議と同じ)

遺産(相続財産)についてどのように分けるのかを取り決めることをさします。遺産分割の手続としては、遺産分割の「協議」「調停」「審判」の3つがあります。
遺産分割協議とは、裁判外において相続人間で話し合って相続分等を取り決めるという手続です。他方、調停や審判は、家庭裁判所における裁判手続です。遺産分割協議で遺産分割をすることを「協議分割」といいます。

寄与分

寄与分とは、相続財産の増殖に貢献(寄与)した相続人の相続分については、他のそうでない相続人よりも優遇しようという制度です。貢献のあった相続人の相続分を増加させるということです。
共同相続人のうちのある特定の相続人だけについて相続分を増加させるという制度ですから、法定相続分の制度の例外であり、寄与分が認められる場合は、民法上、一定の場合に限られています。
代表的なものとしては被相続人が事業を行っている場合に、その事業に関して労務を提供、つまりは事業を手伝って、被相続人の財産の維持や増加に貢献した場合です。
また、被相続人に対して、生活費や医療費等の援助などの財産的な給付を行い、それによって、被相続人の財産の維持や増加に貢献した場合も、寄与分が認められる場合に当たります。
さらに、被相続人が病気などになってしまった場合に、その療養看護をしてあげたことによって、被相続人の財産の維持や増加に貢献した場合も、やはり寄与分が認められることになります。
これら以外でも、被相続人の財産の維持や増加に貢献したといえる場合には、やはり寄与分が認められることになります。
ただし、上記のとおり、寄与分が認められるのは、あくまで「被相続人の財産の維持や増加」に貢献した場合です。
したがって、単に被相続人の事業に協力したり、財産上の給付をしたり、療養看護しただけで、結局、被相続人の財産が減少することを防ぐことに貢献できなかったり、財産を増加させることに貢献できなかったりした場合には、寄与分は認められないことになります。
たとえば、被相続人が認知症となり、その介護をしたとしても、その介護によって被相続人の財産の減少を防止したり、または増やしたといえるような場合でなければ、現行法上、介護したことだけでは、寄与分は認められないということになります。

共有持分

複数の人が一つの物を共同で所有している時、それぞれの人がその物について持っている所有権の割合のことを指す。

限定承認

相続人は、相続をするか否かの選択権を有していますので、相続をするとの意思表示をすることを、相続の承認と呼びますが、この相続の承認には、単純承認と限定承認があります。
限定承認とは、「相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して」相続の承認をすることをいいます。
「相続財産のうち負債等を弁済してもなお余りがあれば、相続する」という留保を付けるということです。
相続財産のうちで、プラスの財産が多いのかマイナスの財産が多いのかが分からないという場合に有効な手段といえるでしょう。
相続開始を知った時から3か月以内に、家庭裁判所に対して、限定承認の申述をして、審判をしてもらう必要があります。
相続開始を知った時から3か月以内に限定承認の申述をしないと、法定単純承認が成立してしまい、その後に限定承認をすることはできなくなります。
また、限定承認の場合、相続放棄の場合と異なり、共同相続人がいる場合、自分1人だけ限定承認の申述をすることはできません。
一方で、共同相続人の1人が相続放棄をしたとしても、その共同相続人ははじめから相続人ではなかったものとして扱われることになるため、それ以外の共同相続人全員で限定承認をすることは可能です。

検認

家庭裁判所が、偽造・変造・隠匿を防ぐため、遺言書の存在および形式について調査する手続きのことを指します。

公証役場

公正証書の作成や、私文書の認定、確定日付の付与などを行う官公庁。所管は法務局で、公証人が執務しています。必要書類や対応は各公証役場によって微妙に異なります。

公示価格

土地の公示地価のこと。国土交通省が全国に定めた地点(標準地)を対象として毎年1月1日時点の価格を公示するもの。2017年では標準地2万6,000地点が対象になっています。

公正証書遺言

公正証書遺言とは、原案は遺言者が考え、公証人が作成する遺言作成の方式の1つ。2人以上の証人の立ち合いのもとに、遺言者が公証人に対して遺言の内容を口授し、公証人がそれを筆記して遺言書を作成し、遺言者と証人がその筆記を確認してそれが正しいことを確認して承認した上で各自署名押印し、公証人が法律に従って作成した旨を記述して署名押印するという遺言作成の方式(民法969条)。
メリットは、自筆証書遺言や秘密証書遺言と異なり、検認手続きを必要としません。
また公証人が作成しますので法的な間違いを指摘・修正してもらえるという点もあるでしょう。また、証人がいますのでその証人の方が遺言の存在を相続人に伝えてくれることが期待できます。そして、公証役場が遺言者が120歳になるまで原本を保管してくれるということも大きなメリットと言えるでしょう(正本と謄本は遺言者が保有。)一方でデメリットは原則公証役場に出向いて公証人に作成してもらわなければならず、また、証人も2人以上集めなければならないという点で、手間がかかることや公証人に支払う費用は多額ではありませんが、かかります。

個別分割

相続財産として複数の不動産等がある場合、「特定の不動産はある相続人に」、「預貯金は別の相続人に」というように個別の財産の全部を承継させることによって解決を図る方法です。不動産以外にも遺産がある場合には,この個別分割という方法もあるでしょう。

換価分割

相続財産のうちの不動産を誰も利用しないという場合に取られる方法です。これは,その不動産を売ってその代金を,それぞれの相続分に応じて分配するという方法です。

サ行

↓↑

サブリース契約

不動産会社が所有者の物件を借り、所有者の代理として物件を貸し付ける契約のこと。
オーナーの代理として不動産会社が経営するため、空室対策の切り札として注目されているが、コスト面では想定家賃の10%から15%以上が相場。さらに空室が続けば、不動産会社から家賃の減額を求められたりして賃貸契約の足かせになるケースも散見されます。

死後認知

結婚していない男女の間に生まれた子を男性が認知しないまま死亡した場合、父子関係を成立させるための制度です。死後3年以内なら認知請求訴訟を提起できます。

借地権割合

国税庁の発表する路線価図で、30~90%まで定められています。借地権とは、建物の所有を目的とする地上権または土地の貸借権のことを指しています。

借家権割合

借家権割合とは、建物の借家権の割合のことで、相続税の計算をする場合の借家権割合は、国税庁が公示する財産評価基本通達によって、一律30%と決められています。

使用貸借

当事者の一方(借主)が無償で使用および収益を得た後に返還することを約束し、相手方(貸主)からある物を受け取る契約のこと。

純資産価額

評価会社の課税時期における資産から負債および、評価差額に対する法人税額等相当額を控除して評価額を求める方式。

親族

一般的には、親戚の方全般を指すものとして使われていますが、法律上は、6親等内の血族・配偶者・3親等内の姻族のことを指しています。

生命保険金(死亡退職金)

たとえば、生命保険金や死亡退職金などは、受取人固有の財産のため、相続財産に含まれないと考えられていますので、遺産分割対象財産に含まれないのが原則になります。
しかし、これら生命保険金や死亡退職金についても、相続人間で遺産分割の対象とするという合意がなされれば、遺産分割の対象とすることが可能です。
また、判例によれば、保険金等の受取人と他の共同相続人との間に著しいほどの不公平が生ずるような場合には、その受領した生命保険金等が特別受益として持戻しの対象となり、それによって、一定の調整を図ることができるとされています(最二小判平成16年10月29日)。

死亡退職金

被相続人が、企業等に勤務していた場合、在職中に死亡した場合払われる退職金のことです。
死亡退職金は、実務上、賃金の後払い的なものではなく、遺族の生活保障という性質を重視して、死亡退職金は、その受取人である遺族の固有の財産であると考えるのが一般的です。
ただし、遺族の生活保障というよりも、賃金の後払い的性格が強いものと判断できれば、相続財産として扱われることがあると解される可能性もあります。

相続法(家族法)

家族法や相続法というのは、あくまで民法のうちの一部分(相続法はさらに家族法のうちの一部分です。)のことを指しています。家族法や相続法といった個別の法律があるわけではありません。遺産相続の基本的なルールを規律する法律は、民法ですが、財産に関する規定の部分のことを「財産法」、家族関係に関する規定の部分のことを「家族法」と呼ぶことがあります。
更に、家族法には、離婚など親族関係について定める規定と遺産相続について定める規定があり、親族関係に関する規定の部分のことを「親族法」、遺産相続に関する規定の部分のことを「相続法」といいます。

相続税額の二割加算

相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人が、被相続人の一親等の血族(代襲相続人となった孫(直系卑属)を含む)および配偶者以外の人である場合には、その人の相続税額に、「その相続税額の二割に相当する金額が加算」されること。

相続税評価

相続税の税額を計算する元になる相続財産の価格のこと。評価方法は国税庁が出している財産評価基本通達によって評価をすることが決められています。

相続時精算課税制度

60歳以上の親または祖父母が20歳以上の子または孫に生前贈与をおこなった場合、贈与ではなく相続の前倒しとして選択できる制度。特別控除額の2,500万円まで贈与税が非課税となり、これを超えた部分については、一律20%の税率が適用されます。親または祖父母が死亡した際には、同制度の適用分をその他の遺産を合算して相続税を精算します。

贈与

当事者(贈与者)の一方が、自己の財産を無償で相手方(受贈者)に与えることを内容とする契約。

自筆証書遺言

遺言者が、作成した遺言書の全文、日付及び氏名を自書し、押印することによって作成するという方式の遺言です(民法968条1項)。
要件は
•遺言者が自筆で遺言書の全文を作成すること
•遺言者が作成した遺言書に作成日付と遺言者の氏名を自書すること
•遺言書に遺言者が押印すること
現在ワープロやパソコンで作成して印字したものでは、自筆証書とはいえませんが、民法改正により財産目録はワープロ・パソコンでも認められる見込みです。
自筆証書遺言のメリットは自分だけで作成ができるため簡便で費用がほぼ掛からないということ(紙やペン代のみなので)。
一方で、デメリットは自筆で作成しなければならないので内容によっては手間がかかる場合もありますし、相続開始後に家庭裁判所による検認手続が必要となるため、相続人に手間をかけることになります。そして、遺言者自身で保管されていることが少なくないと思われますが、そのために相続開始後にも遺言書が発見されないまま遺産の分割が行われ、遺言者の遺志が相続に反映されないままになってしまう可能性もあります。
最後に、自筆証書遺言は、せっかく作ったとしても要件を満たしておらず、有効な遺言にならない可能性もあります。

失踪宣告

ある人の行方が分からなくなった場合に、一定の要件を満たしたときは、その失踪した人を死亡したものとみなすという制度のことをいいます。
失踪者の財産関係を放置しておくと、関係者や家族がいつまでも不安定な状態に立たされることになってしまいます。
そこで、失踪者を死亡したものとみなして、その財産関係等について法的な安定を確保しようというのが失踪宣告制度の趣旨です。
失踪宣告には、2種類あります。
まず、普通失踪です。これは、事情を問わず、ある人の生死が7年間分からないという場合に認められる場合のことをいいます。
普通失踪の場合には、利害関係人が家庭裁判所に失踪宣告を請求(申立て)をすることになります。そして、生死が不明になってから7年が経過した時点から失踪宣告の効果(死亡したものとみなすという効果)が生じます。
次に特別失踪です。これは、戦地に臨んだ人、沈没した船舶の中にいた人、戦災や震災など死亡の原因となるといえる危難に遭遇した人について、その戦争が終わった時、船舶が沈没した時、または危難が去った時から1年間が経過しても生死が明らかでないという場合に認められる失踪宣告です。この特別失踪は、危難失踪とも呼ばれます。
特別失踪の場合も、利害関係人が家庭裁判所に失踪宣告を請求(申立て)をすることになります。そして、危難が去った時に失踪宣告の効果(死亡したものとみなすという効果)が生ずることになります。
なお、失踪宣告を受けた人が生きていすことが判明したとしても、すでに死亡としてみなされてしまっている以上、単に生きていることを証明しただけでは、失踪宣告を覆すことができず、別途、家庭裁判所に対して、失踪宣告取消しを申し立てて、取消しの決定を受ける必要があります。

親等(しんとう)

親族関係の遠近を表す単位。
最も近い関係にある親族の場合は1親等、その次が2親等、以下3親等・・・と続いていきます。
間違えやすい点では兄弟姉妹は、一般的には1親等と考えてしまいがちですが、実際には2親等です。1回上(親)にあがって、1回下にさがるということです。2段階を経るので2親等となるわけです。

審判分割(遺産分割審判と同じ)

遺産分割審判は、家庭裁判所の裁判(家事審判)手続です。協議や調停と異なり、家庭裁判所の裁判官が、審判という決定をもって、遺産分割方法を決めるという手続。遺産分割審判で遺産分割をすることを「審判分割」とよびます。通常遺産分割は、まず協議を行い、それが調わなかった場合に裁判手続を利用しますが、遺産分割の裁判手続には、いきなり遺産分割審判を申し立てた場合でも、職権で調停に付されるというのが、一般的。審判分割では、具体的相続分に即した共同相続人の間の均衡を考慮して、相続分に従った分割が行われなければならないとされています。
要は、遺産分割審判で認められるのは、遺言または法定相続分に基づく遺産分割です。ただし、もちろん、調停において合意に至っている事項や、特別受益や寄与分などの法的主張は取り入れられます。

推定相続人の廃除

被相続人対して虐待、重大な侮辱その他著しい非行をした場合、被相続人の意思に基づいて、その推定相続人から相続資格を奪うという制度です。
被相続人を虐待・侮辱するなどの行為をした相続人に対して、自分の財産を相続させたくないと思うような場合遺言によって、その相続人に対する相続分を法定相続分と異なるものにすることはできます。一方で、その推定相続人が遺留分を有する法定相続人(子、直系尊属、配偶者)であった場合、遺言では遺留分までははく奪することはできません。よってこのような制度があるわけです。
廃除が認められるのは、遺留分を有する推定相続人に以下の事由がある場合です(民法892条)。
•被相続人に対し虐待をした場合
•被相続人に対し重大な侮辱を加えた場合
•その他の著しい非行があった場合

また、廃除の手続としては、家庭裁判所に請求(申立て)をする必要があります。そして、家庭裁判所の調停・審判によって決せられることになります。
推定相続人の廃除は、遺言によってすることもできます。もっとも、この遺言廃除の場合も、相続開始後、遺言執行者が家庭裁判所に廃除を申し立てることになります。

相続開始の場所(相続開始地)

相続開始地とは「相続は、被相続人の住所において開始する。」(民法883条)とされています。通常は、被相続人の方の最後の住所地であり、住民票上の住所が被相続人の住所となります。
また、住民票上は違うところに住所があるけれども、実際にはそこに住んでおらず別の場所に住んでおり、そちらの方で亡くなったという場合には、そこが住所ということになります。
相続開始地を定める理由としては、裁判所の管轄に関係してくるからです。例えば相続の放棄や限定承認をする場合の申述、遺産分割調停や審判の申立て、遺言の検認手続の申立て、遺産に関する訴訟等の申立てなどは、原則その相続開始地を管轄する裁判所にしなければならないからです。
また、相続税の申告にも関係してきます。相続税の申告先は、相続開始地を管轄する税務署ということになります。

相続財産

相続財産のこと。相続が開始されると、被相続人に帰属していた一切の権利義務が、相続人に包括的に承継されます。この相続によって相続人に承継される権利義務の一切のことを「遺産」もしくは相続財産と呼びます。
相続財産は、形のある財産に限らず、被相続人が有していたある特定の地位なども相続財産に含まれます。
例えば、契約における一方当事者たる地位や契約の解除権者たる地位なども、相続財産に含まれます。
またプラスの財産(資産)だけでなく、マイナスの財産(負債)も含まれます。
ただし、例外もあります。たとえば被相続人の一身に専属していた権利義務や生命保険の保険金等です。

相続人

遺産相続において、被相続人が遺した相続財産を受け継ぐことになる立場の人のことをいいます。「法定相続人」と呼ぶこともあり、相続人は、相続財産、すなわち被相続人に属していた一切の権利義務(ただし、被相続人の一身に専属していたものを除く)を包括的に承継します。
そのため、プラスの財産(資産)だけでなく、マイナスの財産(負債)も引き継ぐことになり有形財産だけでなく、被相続人が有していた法律上の地位も受け継ぐことになります。
相続人(法定相続人)となるのは、民法上、「子」「直系尊属」「兄弟姉妹」「配偶者」と定められています。配偶者は常に相続人となりますが、それ以外の立場については順位が定められています。
「子」が第1順位、「直系尊属」が第2順位、「兄弟姉妹」が第3順位です。したがって、「子」がいるときは「子」が、「子」がいないときは「直系尊属」が、「直系尊属」がいないときは「兄弟姉妹」が相続人となります。

相続分

遺産相続においては、被相続人の有していた一切の権利義務(相続財産)は、相続人等に分配されることになります。その相続財産の分配の割合のことをさします。
この相続分には、法定相続分と指定相続分に分かれます。
法定相続分とは民法に基づいて認められる原則的な相続分のことを「法定相続分」です。
そのため、遺言を作成していなかったり、遺産分割によって法定相続分と異なる相続分を定めなかったりするなどのような手続をとらなければ、この法定相続分に応じて遺産の分配がなされることになります。
一方で指定相続分とは遺言によって、相続分を指定する相続分のことをさします。
また、法定相続人の遺留分を侵害することはできませんのでご注意ください。

相続放棄

相続人が相続しないという意思表示のことを指します。
この相続放棄をすると、その放棄をした相続人は、相続開始のはじめから相続人ではなかったものとみなされ、相続財産を受け継がなくてよくなります。
相続放棄を選択するケースとしては相続財産にプラスの財産(資産)だけでなく、マイナスの財産(負債)があり、マイナスの財産の方がプラスの財産よりも大きかった場合には、相続人に大きな経済的不利益を被るような場合です。
具体的には、家庭裁判所に、相続放棄の申述をする必要があります。
相続開始を知った時から3か月以内に相続放棄(または限定承認)の申述をしなければ、単純承認をしたものとみなされ(法定単純承認)、それ以降、相続放棄をすることができなくなってしまいます。この期間のことを熟慮期間といいます。

尊属

自分よりも前の世代に属する血族のことをいいます。具体的には、父母、おじおば、祖父母、などが尊属です。
この尊属のうち直系尊属は、第2順位の法定相続人となりますが、直系とは、一方が他方の子孫に当たる関係のことをいい、父母、祖父母、曾祖父母などということになります。
また傍系というものもあり、共通の始祖から枝分かれした関係のことをいいます。具体的にはおじおばや祖父母の兄弟姉妹などが傍系血族に当たります。

タ行

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代償財産

相続財産であった不動産が特定の相続人によって売却した場合に、その不動産の代償として発生する代金債権など、相続財産そのものではなく、相続財産の代わりになるものといえる財産のことをさします。

単純承認

何の留保もつけずに相続するという意思表示をすること。原則どおりに相続することを受け入れるということを指します。
単純承認をするとその単純承認をした相続人は、被相続人の一切の権利義務を「無限に」承継することになりますので、プラスの財産(資産)だけでなく、マイナスの財産(負債)も、すべてそのまま受け継ぐことになります。また、単純承認をする場合には、相続放棄や限定承認の場合と異なり、特別な手続をとる必要ありません。
放っておいても、相続開始を知った時から3か月が経過すれば、自動的に単純承認をしたものとみなされるからです。

代襲相続(代襲相続人)

相続人になる子どもが相続の時に死亡している場合や一定の理由で相続人になれない場合は、相続人の子ども(被相続人の孫)が親に代わって相続することを言います。

延納手続き

相続税は現金で一括納税するのが原則だが、納税が困難な場合には延納という納税方法を所轄税務署に申請できます。ただし、一定の要件を満たした場合にのみ認められるのでご注意ください。

嫡出子(ちゃくしゅつし)と非嫡出子(ひちゃくしゅつし)

嫡出子とは、法律上の婚姻関係ある夫婦間において出生した子のことをいいます。ただし、養子は実際には夫婦間で出生した子ではありませんが、嫡出子となります。
他方、非嫡出子とは、嫡出子でない子のことをいいます。

調停分割(遺産分割調停と同じ)

家庭裁判所によって選任された調停委員を間に入れて,相続人間で話し合いをする手続。
遺産分割協議の場合は,相続人だけで話し合いをするのが通常ですが,場合によっては冷静な話し合いができず,話がまとまらないということもあります。一方、調停の場合には,まったくの第三者である調停委員が間に入って話を進めていくため,協議の場合よりも,客観的な話し合いや解決が可能です。
また,話し合いで合意形成していくため,遺産分割協議の場合と同様,遺言がある場合であっても,遺言と異なる遺産分割をすることも可能となります。
遺産分割調停で話がまとまった場合,裁判所によって調停調書が作成されます。この調停調書は,債務名義としての効力を有しています。

特別受益

遺贈があった場合や相続財産の一部を事前に受け取っていたといえるような相続人がいる場合、その事前に受け取った財産や利益も考慮した上で、相続分を決定しようという制度のことです。
以下の場合に限り、特別受益であると認められることになります(民法903条1項)。
•遺贈または(婚姻・養子縁組のため、生計の資本としての)生前贈与があったこと
•上記遺贈・生前贈与を受けた者が共同相続人であること
特別受益の対象となるのは、遺贈と生前贈与の場合だけであり、売買によって財産が譲渡された場合などは含まれません。また婚姻・養子縁組のための贈与か、生計の資本としての贈与でなければなりません。
そして、遺贈や生前贈与を受けた者が共同相続人であるということが必要です。相続人でない者に対する遺贈や贈与は、特別受益の対象とはなりません。

代償分割

ある相続人が不動産の所有権を単独で取得するなどした場合に,その他の相続人に対しては,それぞれの持分に応じた金銭を支払うという方法のことを指します。
不動産を共有にすることを,その利用している相続人が望まないという場合に取る方法です。

底地権

借地権者が地主から土地を貸り、建物を建てて住んでいる場合において「地主が土地を貸している権利」のこと。

短期譲渡所得

土地や建物を売った時の譲渡所得は、所有期間によって長期譲渡所得と短期譲渡所得の二つに区分し、税金の計算も別々に行います。短期譲渡所得とは譲渡した年の1月1日において所有期間が5年以下のもの。

長期譲渡所得

長期譲渡所得とは譲渡した年の1月1日において所有期間が5年を超えるもの。

等価交換

等しい価値を有するものを相互に交換すること。特に、地主が土地を、開発者が建設資金を出資し、完成後の土地と建物を出資比率に応じて取得する開発方式を言います。

特定居住用宅地等の特例

「特定住居用宅地等」とは、小規模宅地などの特例の一つで、被相続人が居住していた家屋の敷地について、一定額の減額をしてもよいという特例。「宅地」に「等」がついているのは、宅地だけではなく、宅地の上に存する権利(借地権など)も含まれるため。特定住居用宅地等の減額割合は、330㎡まで80%となります。

土地の無償返還に関する届出書

法人が借地権の設定などにより他人に土地を使用させ、その借地権の設定等に係る契約書において将来借地人などがその土地を無償で返還することが定められている場合に、これを届け出る手続きです。この届出を行っている場合には、権利金の認定課税は行われません。なお、土地所有者が個人である場合であっても、提出することができますが、意外とこの届出書を提出していないケースも全国で散見されます。

ナ行

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名寄帳(なよせちょう)

市区町村ごとに作成される所有不動産の一覧のことを指す。
名寄帳を使う場面は相続の時などで、例えば故人がA市に不動産を所有しているということはわかっているものの、具体的な所在地がハッキリしていない場合に有効です。
A市に名寄帳を請求することでその個人のA市の所有不動産すべてが開示される仕組みになっています。
なお、東京23区に関しては、一括して都税事務所が管理しています。

認定課税

法人税では、法人が、権利金慣行のある土地を権利金を支払わず借受けて、自社ビルを建築したような場合には、地主から権利金相当額の贈与を受けたものとして課税が行なわれることになっています。これが借地権の認定課税であり、認定課税を受けないためには、「相当の地代」を支払うか、地主と借地人が連名で「土地の無償返還に関する届出書」を所轄税務署長に提出する必要があります。

ハ行

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配偶者控除

相続税の場合、法定相続分以内であれば課税されないほか、法定相続分を超えても1億6,000万円までは課税されない。一方で、相続税の申告は必要であり、申告せずにこの控除を受けることはできません。

不動産所有会社

不動産を所有する法人のこと。日本の税制の方向性として法人税は減税に、所得税は増税の流れがあるため、法人化、つまり個人で所有する場合よりも法人で所有した方がトータルでの節税効果があるとされています。

推定相続人の廃除

被相続人対して虐待、重大な侮辱その他著しい非行をした場合、被相続人の意思に基づいて、その推定相続人から相続資格を奪うという制度です。
被相続人を虐待・侮辱するなどの行為をした相続人に対して、自分の財産を相続させたくないと思うような場合遺言によって、その相続人に対する相続分を法定相続分と異なるものにすることはできます。一方で、その推定相続人が遺留分を有する法定相続人(子、直系尊属、配偶者)であった場合、遺言では遺留分までははく奪することはできません。よってこのような制度があるわけです。
廃除が認められるのは、遺留分を有する推定相続人に以下の事由がある場合です(民法892条)。
•被相続人に対し虐待をした場合
•被相続人に対し重大な侮辱を加えた場合
•その他の著しい非行があった場合

また、廃除の手続としては、家庭裁判所に請求(申立て)をする必要があります。そして、家庭裁判所の調停・審判によって決せられることになります。
推定相続人の廃除は、遺言によってすることもできます。もっとも、この遺言廃除の場合も、相続開始後、遺言執行者が家庭裁判所に廃除を申し立てることになります。

付言事項(ふごんじこう)

遺言書で付言する法律に定められていない事項のことをいいます(法定外事項)。法律に定められた事項(法定遺言事項)についてされた遺言は法的な効力を有しますが、付言事項については法的な効力を生じませんが、法的に効力を持たなくても、相続人らに残す言葉を付加することがで、相続人間での争いを防止する効果が期待できます。たとえば、遺言で財産を特定の者に相続させることにした理由や、葬式や法要の方法、親族の融和や家業の発展を祈念する旨をつづっておくなどです。一般的には遺言の最後に「付言事項」として述べられることになります。財産分与の方法のみ遺言に書かれる方も多いですが、自分の言葉で特に財産をあまり相続してもらえなかった人に「その理由」を記すことは重要です。

秘密証書遺言

遺言作成の方式の1つであり、遺言者が遺言を作成して、それに署名・押印した上でそれを封書に封じ、この封書を遺言証書に押印したのと同じ印鑑で封印し、この封書を公証人と2人以上の証人に提出して自分の遺言書であることと氏名および住所を申述し、公証人が、その封書に日付と遺言者の申述を記載した上で、遺言者・公証人・承認がそれぞれ署名押印するという遺言作成の方式です(民法970条1項)。
秘密証書遺言は、その遺言書の内容を一切秘密にできるという方式です。
公正証書遺言と同様に、公証役場で公証人や証人が関与しなければなりませんが、公証人や証人に対して提出されるのは、すでに封をされている状態ですので、遺言書そのものは公証人や証人にも見ることができず、完全に秘密にされます。
仮に誰かが、相続開始後家庭裁判所の検認手続前に、この秘密証書遺言を開封してしまえば、その秘密証書遺言は無効となります。
つまり、秘密証書遺言とは、その内容をご自身が亡くなるまで、本当に誰にも知られたくないという場合にだけ用いられるという遺言方式です。
メリットとしては自筆証書遺言と同様、遺言書自体はご本人で作成しなければなりませんが、自筆証書遺言と異なり、必ずしも自書ではなく、ワープロやパソコンで作成することも可能です。
また、手続に証人が立ち会うことになりますので、仮に相続が開始された場合でも、その証人の方が遺言の存在を相続人に伝えてくれることが期待できます。
そのため、相続開始後に遺言の存在が明らかにならないまま相続手続が進行してしまうという可能性は、自筆証書遺言に比べれば、減少するでしょう。
加えて、秘密証書遺言の最大の特徴である、誰に対しても「秘密」にできるということも、内容によっては、長所・メリットとなるかもしれません。一方でデメリットは遺言書自体はご自身で作成しなければならないにもかかわらず、公証役場に赴いて公証人に手続をしてもらわなければならず、さらに証人の2人以上集めないといけないなど、手続に手間がかかります。また公証人に11,000円の費用がかかります。
第三に、秘密証書遺言の場合でも、自筆証書遺言と同様に、相続開始後に家庭裁判所による検認手続が必要となりますので、相続人の方たちに、多少の手間をかけることにはなるでしょう。第四に、遺言の保管自体は自身で行わなければならないという点が挙げられると思います。したがって、秘密証書遺言は手続の手間の割にはあまり大きなメリットがなく、そのため、実際にはあまり利用されていないのが現状です。

法定相続人

遺産相続のにおいて,被相続人が遺した相続財産を受け継ぐことになる立場の人のことをいいます。「法定相続人」と呼ぶこともあり、相続人は,相続財産,すなわち被相続人に属していた一切の権利義務(ただし,被相続人の一身に専属していたものを除く)を包括的に承継します。
そのため,プラスの財産(資産)だけでなく,マイナスの財産(負債)も引き継ぐことになり有形財産だけでなく,被相続人が有していた法律上の地位も受け継ぐことになります。
相続人(法定相続人)となるのは,民法上,「子」「直系尊属」「兄弟姉妹」「配偶者」と定められています。配偶者は常に相続人となりますが,それ以外の立場については順位が定められています。
「子」が第1順位,「直系尊属」が第2順位,「兄弟姉妹」が第3順位です。したがって,「子」がいるときは「子」が,「子」がいないときは「直系尊属」が,「直系尊属」がいないときは「兄弟姉妹」が相続人となります。

法定相続分

遺産相続においては,被相続人の有していた一切の権利義務(相続財産)は,相続人等に分配されることになります。その相続財産の分配の割合のことをさします。
この相続分には,法定相続分と指定相続分に分かれます。
法定相続分とは民法に基づいて認められる原則的な相続分のことを「法定相続分」です。
そのため,遺言を作成していなかったり,遺産分割によって法定相続分と異なる相続分を定めなかったりするなどのような手続をとらなければ,この法定相続分に応じて遺産の分配がなされることになります。
一方で指定相続分とは遺言によって,相続分を指定する相続分のことをさします。
また,法定相続人の遺留分を侵害することはできませんのでご注意ください。

卑属(ひぞく)

自分よりも後の世代に属する血族のこと。子、甥姪、孫、曾孫などです
この卑属のうち、子は第1順位の法定相続人であり、孫は代襲相続人になる場合があります。

被相続人

相続財産を遺して亡くなった方のことを「被相続人」(ひそうぞくにん)といいます。他方、相続財産を受け継ぐ側の人は「相続人」(そうぞくにん)と呼ばれます。

マ行

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民事信託

受益者連続型信託
遺言では一代先への財産の承継についての指定はできるものの、その先(つまり二代先)への財産の承継ができません。「後継ぎ遺贈」の有効性が別れる所以ですが、この「後継ぎ遺贈」を可能にするものが受益者連続型信託です。
「受益者の死亡により、順次他の者が受益権を取得する旨の定めのある信託」と信託法第91条に定められています。
例えば、自分の財産を信託財産として『委託者兼第一次受益者:自分,受託者:長男』とする信託契約を長男と締結します。そして、自分が亡くなった後は妻を第2次受益者とし、受託者である長男が財産管理をしつつ生活費や医療費を第二次受益者である妻に交付します。次に妻が亡くなった後にはこの信託は終了して残余財産を全て長男に承継させる旨を予め信託契約で決めることができます。
ただし遺留分については留意が必要です。
受益権の承継・取得により他の相続人の遺留分を侵害した場合は、遺留分減殺請求の対象になる可能性があり、特に後継ぎ遺贈型受益者連続信託の場合は、受益者の死亡により次の者が受益権を取得する都度、遺留分の問題が生じるおそれがあります。
もっとも、信託と遺留分の関係については専門家の間でも見解が分かれており、遺留分はそもそも関係しないという説や、後継ぎ遺贈型受益者連続信託では最初の受益者が死亡したときのみ遺留分減殺請求の対象になるという説もあります。信託には法解釈の点でまだまだ不明瞭な点もあり、今後の判例等を注視していくしかありません。万が一のときの家族間の争いを避けるためにも、『信託も遺留分減殺請求の対象になり得る』という前提で本スキームを利用すべきと思われます。
いずれにしても、民法で判断がわかれる「二次相続以降の財産承継者の指定」、いわゆる「後継ぎ遺贈」を実質的に可能にするこのスキームは、事業の後継者確保、残される配偶者その他の親族の生活保障、障害を持つ子の生活保障、子のない夫婦の財産承継、先祖代々の資産の承継者確保など非常に有効な手法と言えそうです。

みなし譲渡

個人が法人に対して資産を贈与または遺贈した場合、もしくは低額譲渡した場合には、時価で譲渡したものとみなして譲渡所得の計算をします。また、個人から資産の贈与、遺贈または低額譲渡を受けた法人は、時価と譲受価額との差額について受贈益として法人税が課されます。

ヤ行

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遺言代用信託

遺言と同等か若しくはそれ以上の効果が期待できる信託スキームです。委託者が生存中の当初は、自らを受益者として信託契約の効力を発生させ、委託者が死亡した時に、指定した者(特定の相続人等)に、信託の受益権を承継させるというものです。
具体的には、委託者本人が自身の財産を信託して、生存中は本人を受益者とし、相続発生後は、本人の配偶者や子供などを受益者と定めることによって、本人が亡くなった後における財産の分配を信託によって実現しようとするものです。
一見、遺言と変わらないように思えますが、遺言代用信託では信託契約締結時に信託財産を受託者名義に移転することがポイントになります。遺言では日付が新しいものが有効となるために遺言の乱発になる恐れがありますが、遺言代用信託の場合はその信託財産は受託者名義に移転するために、あたかも財産を担保に入れて遺言を書くような効果があるために、遺言の乱発や偽造などを防げることができるために遺言よりも確実性があるかもしれません。

受益権分離型信託

所有権のままでは権利を切り分けて承継することはできません。しかしながら、財産を信託し信託受益権化することにより権利の切り分けを実現することが可能になります。例えば「信託財産から10年間発生するであろう果実を親」に(収益受益権)、信託終了後に「信託財産そのものを受け取る権利を子供」に(元本受益権)、と分けるようなことが可能となります。
このように一つの財産を収益受益権と元本受益権を分けることにより、柔軟な財産承継が可能となります。

遺言(ゆいごん)

「遺言」は、一般的には「ゆいごん」と読まれることも多いですが、法律上は「いごん」と読みます。被相続人の最終の意思表示のことであり、自分の死後に生じる財産の処分等をある程度、自身の意に沿った形で相続人に配分することが可能です。
また、遺言を作成することにより、相続人間での争い(いわゆる争う族)を予防または軽減させることができる方法でもあります。

遺言事項

遺言書に記載することによって遺言としての法的効力が認められる事項のこと。
遺言書に記載をしておけば、なんでも法的な拘束力が発生するというわけではありません。
遺言としての法的効力が生ずる事項は、以下の通り限定されています。
1.財産に関する遺言事項
財産に関する遺言事項としては以下の通りです。
•祭祀主催者の指定(民法897条1項ただし書)
•相続分の指定・指定の委託(民法902条)
•遺産分割方法の指定・指定の委託(民法908条)
•特別受益の持戻しの免除(民法903条3項)
•相続人相互間の担保責任の指定(民法914条)
•遺贈(民法964条)
•遺留分減殺方法の指定(民法1034条ただし書)
•一般財団法人の設立・財産の拠出(一般法人法152条2項等)
•生命保険受取人の変更(保険法44条1項)
•信託の設定(信託法3条2号)
•「相続させる」旨の遺言(解釈)

2.身分関係に関する遺言事項
身分関係に関する遺言事項としては以下があります。
•遺言認知(民法781条2項)
•未成年後見人の指定・未成年後見監督人の指定(民法839条1項等)
•推定相続人の遺言廃除・取消し(民法893条等)
3.遺言の執行に関する遺言事項
遺言執行に関する遺言事項としては以下があります。
•遺言執行者の指定・指定の委託(民法1006条1項)
※前記のような法定遺言事項に当たるものでなければ、仮に遺言書に記載をしたとしても、遺言としての法的効力は生じないことになります。

遺言の執行

遺言を実現する行為のことをさします。遺言執行が必要となる場合は、例えば不動産移転登記。他には遺言で子を認知した場合(遺言認知)などです。

遺言執行者

遺言を実現するために、遺言を執行する人のことを指します。 自己の遺言をより確実に実現してもらえるように、遺言者は、遺言執行者を任意で指定することができます。遺言執行者が指定されている場合、相続が開始すると、その遺言執行者が、遺言の執行を行います。遺言執行者を選任しておけば、遺言の内容が実現される可能性が高まるでしょう。

遺言代用信託

遺言と同等か若しくはそれ以上の効果が期待できる信託スキームです。委託者が生存中の当初は、自らを受益者として信託契約の効力を発生させ、委託者が死亡した時に、指定した者(特定の相続人等)に、信託の受益権を承継させるというものです。
具体的には、委託者本人が自身の財産を信託して、生存中は本人を受益者とし、相続発生後は、本人の配偶者や子供などを受益者と定めることによって、本人が亡くなった後における財産の分配を信託によって実現しようとするものです。
一見、遺言と変わらないように思えますが、遺言代用信託では信託契約締結時に信託財産を受託者名義に移転することがポイントになります。遺言では日付が新しいものが有効となるために遺言の乱発になる恐れがありますが、遺言代用信託の場合はその信託財産は受託者名義に移転するために、あたかも財産を担保に入れて遺言を書くような効果があるために、遺言の乱発や偽造などを防げることができるために遺言よりも確実性があるかもしれません。

ラ行

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類似業種比準価額

取引相場のない株式評価方法の原則的評価方法の一つで、事業内容が類似する上場企業の株価を基にし、評価しようとする自社の1株当たりの配当金額、利益金額、純資産価額の3要素(比準要素)を比較することで株価を算定する方法を指します。

暦年贈与

贈与税の課税の方法の一つで、毎年贈与された金額を算出し、110万円以下なら非課税、110万円を超えていたら課税するという制度です。

路線価

市街地的形態を形成する地域の路線(不特定多数が通行する道路)に面する宅地の、1㎡当たりの評価額のこと。

ワ行

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現在登録された専門用語はございません。

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