第4回 税制改正、広大地評価の見直し

油良 俊寛

2018-06-13

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第4回 税制改正、広大地評価の見直し
 
払いすぎた相続税は5年以内なら取り戻せます。土地を多く持つ方が水面下で税務署に対して、払いすぎた相続税の還付を請求する「更生の請求」が行われています。その相続税の還付の成否を左右する一番大きな理由である広大地評価の見直しについてみてみましょう。
 
経緯
相続税の還付の成否に大きな影響を与える大きな土地に関して、減額割合が大きな「広大地の評価」が廃止されました。代わりに「地積規模の大きな宅地の評価※」が新設されています。さて、どちらが納税者にとって得なのでしょうか。
(※201811日以降の相続等により取得する財産に適用されます。)
結論を先に申し上げますと、新しい制度は土地の評価の減額割合は減りましたが、一方で使いやすい制度になったと言えるのではないでしょうか。
 
そもそも「広大地の評価」は、「その地域における標準的な宅地の地積に対して著しく地積が広大な宅地」について、一定要件のもと、相続税評価額が大きく減額されてきました。
但し、適用要件の見解の相違により、広大地評価が否認されるケースもあり、その適用要件がより明確になりました。さらに、地積に応じて比例的に減額する方法ではなく実際の取引価格に沿うよう評価方法の見直しがされています。
 
適用要件
新設された評価方法との違いを比較してみましょう。
要件
広大地
地積規模の大きな宅地
地積
基準は三大都市圏 500 ㎡以上
その他 1,000 ㎡以上
三大都市圏 500 ㎡以上
その他 1,000 ㎡以上
地区区分
中小工場地区も認められる場合
あり
普通住宅地区
普通商業・併用住宅地区のみ
容積率
原則として 300%以上の土地は
適用されない
400%以上の土地は適用されない
(東京 23 区は 300%以上)
     
新たな制度により地積や所在地域の容積率等の具体的基準による容易な判断が可能となります。
 
評価方法の見直し
地積規模の大きな宅地の評価減
路線価×各種補正率(※1)×規模格差補正率(※2)×地積
     (※1 形状・奥行きを考慮した補正率、※2 地積を考慮した補正率)
  
現行の補正率(広大地補正率)と改正後の補正率(規模格差補正率)を比較してみましょう。
三大都市圏の場

改正前(広大地補正率)
改正後(規模格差補正率
500 ㎡
42.5
20
1,000 ㎡
45
22
2,000 ㎡
50
25
3,000 ㎡
55
26
4,000 ㎡
60
28
5,000 ㎡
65
29
従来は、最大65%の評価減が可能でしたが、補正率大幅減少となりました。
   
これまでのマンション適地でないか、開発道路が必要か、という土地の形状による見解の相違でのグレーゾーンは無くなりより使いやすくなった半面、減額割合は減少となりました。201712月末以前の死亡に関しては依然として旧来の「広大地」が使えますのでご安心ください。
 

油良 俊寛

兵庫県出身
神戸大学経営学部卒業

相続終活専門士

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