第5回 セルフメディケーション税制とは

田中 誠

2018-05-28

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今回は相続や遺言に関するものではありませんが、広く一般の方にも該当する話なので敢えて取り上げてみたいと思います。
 
2017年1月1日から導入された医療費控除の特例についてです。
きちんと健康診断等を受けている人が、一部の市販薬を購入した際に所得控除を受けられるようにしたものです。
軽い身体の不調を市販薬などにより自ら手当てすることは、ご自身の生活の質の改善に役立ちますし、国の財政を圧迫している医療費の適正化にもつながります。
 
従来の医療費控除は、「1年間で10万円以上医療費を払ったときは家計に負担が大きいから税金を安くしますね」という制度でした。
考え方は同じなのですが、大きく異なる点は以下のとおりです。
 
 該当する市販薬(OTC医薬品)を1年間で12,000円以上購入した時に、超えた部分の税金を安くします(上限88,000円)。
 
医療費10万円以上に比べると、税制に該当する1年間の購入額が少ないので、かなりのご家庭で適用になります。
 
要件は、以下3つの事項全てに該当する人です。
所得税、住民税を納めている。
1年間(1月から12月)に一定の健康診断を受けている(特定健康診断、予防接種、定期健康診断、がん検診、等)。
1年間(1月から12月)で対象となる市販薬(OTC医薬品)を12,000円を超えて購入している(扶養家族分を合算)。
 
デメリット、
 ・確定申告が必要です。
 ・税金を納めていない人は該当しません。
 ・子供まで親自らの判断で手当てしてしまうことの安全性のリスクがあります。
 ・持病で通院している人は病院で処方してもらったほうが安くて安全です。
 
注意点、
 セルフメディケーション税制は医療費控除の特例であるため、従来の医療費控除と同時には利用できません。どちらを利用するか選択しなければなりません(ただし、夫が医療費控除、妻がセルフメディケーション税制と別々に申告することは可能です)。
 12,000円を超えた金額が戻ってくる金額(減税額)ではありません(別途計算が必要です、下記ご参照)。
 
計算例、
一例として減税額を算出してみましょう。ここでは、所得額 400 万円の人が、対象医薬品を年間 5 万円購入した場合を考えてみます。なお、この購入金額には「生計を一にする配偶者その他の親族の分」も含まれます。
課税所得額 400 万円の人の場合
控除額:50,000 円(対象医薬品の購入金額)-12,000 円(下限額)=38,000 円(控除額)
  減税額(所得税):38,000 円(控除額)×20%(所得税率)=7,600 円
    (個人住民税):38,000 円(控除額)×10%(個人住民税率)=3,800 円
 合計、11,400 円の減税効果となります。
対象となる健康診断を受けている人は、医薬品の領収証で対象となるものを集計してみて、従来の医療費控除対象金額と比較してみてはいかがでしょうか。
 
 ちなみにすべてではありませんが、セルフメディケーション対象商品には以下のマークがついていますので、ご購入の際の参考にしてください。



田中 誠

長野県生まれ
横浜国立大学経営学部卒業

相続終活専門士

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